通夜は縄文時代の葬式(縄文思想と日本人)
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レインボー

通夜は縄文時代の葬式(縄文思想と日本人)
拙ブログでは、日本の言語、文化、宗教について、それらは縄文時代までたどれることを検討しております。今回は通夜の由来について愚考します。
故郷の福島の田舎に帰り、葬式に参列したときのことですが、会席で若い人たちに、なぜ通夜は夜に行われるかについて聞いたところ、高校で先生をしている人さえ知らないと言われ、驚きました。
日本人でありながら、通夜の意味も知らないで葬式に出ているのは問題ですので、今日は、その意味について愚考します(笑)。
哲学者、梅原猛の研究によりますと、通夜は縄文時代からあり、それは、死者を「あの世」に送る儀式であります。「あの世」は現世と逆(あべこべ)の世界で、現世が夜なら「あの世」は昼になります。すなわち、もし、昼に通夜(葬式)を行うと、「あの世」は夜であり、暗くて行けないことになり、昼はできないとなります。
その後、仏教が日本に伝わり、仏教式による葬式が主流になりましたが、「通夜」の儀式が仏教に取り込まれ現在に至ったと言われます。
日本人は、あの世のことを「草葉の陰」とも言います。そして、「草葉の陰から両親が見守っている」というような言い方もあります。
関連し、上と下の写真は我が菜園における草葉の陰の風景ですが、縄文時代においては、「草葉の陰」は身近な世界で、菜園の隣の草葉という感じでとらえていたのではないかと想像しています。


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