世界の中の日本人と宗教(縄文思想と日本人)5.17
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レインボー

「日本人の宗教観は奇妙か、それとも他国が奇妙なのか」という記事がダイヤモンドオンラインに出ておりました。
その記事では、日本人は万物のものに神が居ると感じていること、そして自然や人間との関係で和を重視していること、その結果、日本人の宗教は世界の3大宗教と異なること、などが紹介されていました。
関連し、今回は、拙ブログのテーマでもあります「縄文思想と日本人」の観点から、この「世界の中の日本人と宗教」について愚考します。
まず、その記事を、私なりにまとめますと、次のような感じです。
日本人の宗教は、世界の3大宗教と言われる仏教、キリスト教、イスラム教とまったく異なります。その理由として、日本人の宗教は、縄文時代からある「自然との共生思想」と結びついており、その思想は、これら3大宗教よりもはるかに古くからあり、経典というものはないことが考えられます。
私の経験で恐縮ですが、宮崎県で働いていた時のことです。職場のある場所を通るとき、不思議な音が聞こえるという話がありました。私には聞こえなかったのですが、数名から同じような経験が語られました。そして、おはらい(お祓い)をすることになり、行事のため寄付を集めてお祓いをしたことがあります。
勤務時間中なのに神主さんを呼んでお祓いの行事をする、そして、誰も反対しない(笑)。そして、理屈ではない、何か分からないことがあり、恐れる。これが日本の宗教と思ったしだいです。
一方、その日本人の宗教儀式に、人が死んだときに行われる「通夜」という別れの儀式があります。アイヌの風俗習慣の研究をした哲学者の梅原猛は、その儀式は、死んだ人をあの世に送る儀式で、縄文時代からあることを指摘しています。
まとめますと、あの世観など日本人の宗教は縄文時代からあり、世界の3大宗教とルーツや内容がまったく異なるものと判断されます。そして、その基本は「自然との共生思想」であり、平和を愛する思想でもあると、私は思っているところです。
なお、上の写真は、不老長寿の木と言われている春のクコの様子で、新葉が出ています。
そして、下の写真は、そのクコの新葉を利用して最近作りましたクコの葉ご飯です。独特の薬草の様な香りが少しあり、旬の料理として美味しいと思います。
このように日本人は、旬野菜(野草)料理を楽しみ、「自然との共生」に喜びを感じきた民族と思われます。


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