北海道先住民族はアメリカに渡ったのか
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レインボー

北海道先住民族はアメリカに渡ったのか(アメリカ先住民族と日本人)
前回、1.4万年前頃、北海道では海外交易が活発に行われており、アメリカ大陸に渡航する準備がほぼできていたことを紹介しました。今回は、1.4万年前頃のアメリカの遺跡について愚考します。
まず、何時からアメリカに人類が住むようになったのかですが、Wikipedia(アメリカ大陸史)の「南北アメリカ大陸への人類移動」によれば、「20世紀の大半で科学者達はアメリカ大陸における最初の文化がクローヴィス文化であると考え、その遺跡は13,500年前のもの」、とあります。すなわち、アメリカ大陸最初の人類遺跡は13,500年前と思われます。
続いて、どのように人類がアメリカに渡ったのかですが、古い説では、ベーリング海が陸となった氷河期にマンモスを追ってアメリカに渡ったのであろうと言われてきましたが、この説は、当時の装備で短い夏の氷河期に歩いて横断するのは人類には不可能ということで多くの学者から否定されています。
例えば、旧石器時代に日本人がアメリカに渡ったという「新風アジアの楽園」の記事の一部を紹介しますと、次のとおりです。
その一つは、下図のように海水面が低かった万年の大昔にマンモスなどを追ってシベリアとカナダの間のベーリング地峡を越えて新大陸アラスカに入り込み、従来は米大陸氷床の空き間の回廊ルートから南下してきたと見られてきました。
ところが最近の研究により、1500kmになろうかという回廊ルートは、動ける夏・秋の間でそういう状況になったのは暖かくなった12600年前頃以降であり、回廊にはそれ以前の古い痕跡も全く発見されていないという状況です。
従って、既に北米で発見されている14000年前頃の遺跡状況を説明できず、その後の海水面上昇で痕跡は海中だが太平洋岸ルートだろうとなってきました。(引用終了)
そして、その記事では、旧石器時代の日本人が船を使ってベーリング海北回りでアメリカに渡った、という説を出しています。関連し、上トップ図(著者一部加筆)は、そのウェブサイトのアメリカへのルートです。
拙ブログでは、似た説ですが、次の理由から、「アリューシャン列島経由説」を支持しております。
1. 当時(13500年以前)は厳寒の氷河期、アジアからの北米移住には太平洋北回り(海路)だけが可能でした。
2. アメリカ最古の遺跡(13500年前)以前、日本列島の人類以外、アメリカへ移動できる状況にあった民族は発見されていません。なお、エスキモーとか北米インデアンは、シベリアから2000年前以降に移住した民族であると言われております。
3. 北海道では2万年前から黒曜石が利用され、その石器を用いてくりぬいたであろうと思われる小型の丸木舟を使い、船で海外に移動し、北米に行く準備ができていました。北米には、その船でアリューシャン列島を通って少しずつ島伝いに移動したと思われます。

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