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日本畑作民族ルーツ愚考

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畑作のルーツと関東人と関西人のDNAの違い


日本畑作民族ルーツ愚考(関東・東北の古代)

前回、東京の遺跡の事例から、関東には畑作が根強くあり、弥生時代に入ってもその傾向が変わらなかったことを検討しました。今回は、その畑作民族のルーツについて愚考します。

まず、日本人のルーツですが、Y染色体ハプログループ分類によりますと、アイヌ系(Y染色体ハプログループD)が35%、マレー系(O1b)が30%、中国系(O2)が20%、モンゴル系(C)が10%、その他5%となっています。

以上のDNA分類から観ますと、中国系だけが畑作民族です。そして、彼らが朝鮮半島から来たことから想像しますと、日本へは朝鮮半島の中国系畑作民族が来たことになります。

朝鮮半島の中国系畑作民族というのは満州をルーツに持つ、「モンゴル系と中国系の混血のツングース系民族」で、韓国人は、その末裔にあたります。すなわち、韓国人の彼らが日本に来たことになります。

ツングース系民族の生業は主として北方系畑作で、彼らは日本に来て、日本畑作民族のルーツになったことになります。そして、日本人のツングース系の割合は中国系20%とモンゴル系10%合計で30%と推定できます。

このツングース系民族の特徴の一つに高身長がありますが、拙ブログでは、「6000年前からその高身長の人々の存在が認められること」を紹介したことがあります。

そこで、韓国と関東と西日本におけるY染色体ハプログループ分類ですが、下表のとおりです。以前にも紹介しましたが、西日本は地理的関係から韓国に近い数値になっています。

韓国人と関西人と関東人のルーツ

一方、日本先住民族はアイヌ系です。彼らの生業は中山間地で栗を主食にしていた自然採集経済ですが、彼らは、弥生時代に入り鉄製農具が入ってきますと、ツングース系の影響で自然採集の生活に加え畑作も本格的にするようになった可能性があります。

そうなると、関東の畑作民族の割合は、アイヌ系48%+ツングース系19%(中国系15%+モンゴル系4%)=67%、すなわち、約7割が畑作系です。同じ様に関西の畑作系は、27%+24%+7%=58%、すなわち約6割が畑作系になります。このことは、関東では畑作系が元々優勢で、水田稲作が入りにくい環境があったと思われます。

関連し、上表をもとに、水田稲作系(マレー系)、畑作系(ツングース系+アイヌ系)に分け、これらの関係を上トップ図に示しました。

また、関連し、水田稲作が先行した福岡と水田稲作が遅れた金沢について、Satoら(2014)のY染色体ハプログループ分類結果がありますので紹介しますと下表のとおりです。

福岡市と金沢市と日本人のルーツ

この結果は事例的ですが、福岡と金沢の違いは上記の関東と関西の違いと同じ傾向が認められます。すなわち、福岡は水田稲作系(マレー系)が金沢より多く、一方、金沢は畑作系(アイヌ系+ツングース系)が福岡より多くなっています(下図参照)。

福岡と金沢の稲作系と畑作系の割合

まとめますと、鉄器導入時代(弥生時代)、日本には、水田稲作を主とするマレー系民族と畑作を主とする畑作系民族(ツングース系+アイヌ系)が居て、水田稲作はマレー系の多かった北九州で先行しました。しかし、畑作系が多かった関東や中部では、弥生時代に入っても中山間地では豆類栽培などの畑作が続いたと推察されます。


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