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マダガスカルと日本の森(稲作と日本人)

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マダガスカル高地のはげ山1

日本は、国土のうち約7割が森林で、この割合は先進国のなかでフィンランドに次いで2番目に高い、すなわち、先進工業国のなかで最も森林が豊かな国である、と言われております。

さらに、日本においては、森が貯水槽の役割をもっていて、水資源が豊かであること、この結果、日本の多くのところで森からの水で水田稲作が可能となっており、さらには、この水田も貯水槽の役割も持っていることは知られているところです。

関連し、今回は、この森林について、同じ稲作国であるマダガスカルの現状について愚考します。

上と下の写真は、首都アンタナナリボの西側高地の様子です。ほとんどはげ山です(笑)。谷合の水のたまり場に緑地が少し残っている風景です。

マダガスカル高地のはげ山2

昔は、全部森林だったと言われますが、森林伐採の後に畑として使い、土地の栄養を長きにわたって収奪してきておりますので回復は簡単でないと思われます。

一方、下の2枚の写真は内陸盆地の稲作地帯の様子です。気候的には年2回稲を作れる地域です。しかし、周囲ははげ山ばかりで、山に貯水機能はありませんので、ほとんどは雨期に稲を年1回作るだけになっています。

マダガスカル高地のはげ山と水田2

マダガスカル高地のはげ山と水田1

日本の援助で、森の復元が進められようとしており、生育の早いユーカリなどの植樹が行われております。しかし、もともと土台は栄養分の少ない土の種類ですので、復元は簡単でないようです。

日本の森の偉大さが、マダガスカルに来て初めて分かりました。日本人は、豊かな森のおかげで豊かな実りをもたらす稲作を行うことができ、その結果として特徴ある日本文化を築くことができました。その意味で、日本の森は偉大な資源と思われます。

そして、その森を守ってきた思想は、縄文時代からある「自然との共生思想」でないかと拙ブログでは愚考しているところです。


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Posted byレインボー

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