日本語のルーツと天皇家の関係

日本語のルーツと天皇家の関係(日本語のルーツ)
日本語のルーツがアイヌ語であることについて、「日本語のルーツ」というカテゴリで15回ほど記事アップしてきました。
一方、最近、DNA研究(Y染色体ハプログループ分類)の結果、天皇家のルーツはアイヌ系であることが明らかになりました。このことは、天皇家の言葉=アイヌ系言語=日本語という観点から観ると、日本語のルーツはさらに明快になります。
関連し、過去記事とダブるところがありますが、今回は、天皇家の言葉=アイヌ系言語=日本語という観点から日本語のルーツに迫ります。
日本語のルーツには、主要な説として朝鮮語ルーツ説とアイヌ語ルーツ説があり、論議されてきました。
朝鮮語説ルーツのポイントは、高度な弥生文明が朝鮮半島からもたらされ、その弥生人の言語が日本語になった、という感じです。また、朝鮮語が日本語の語順(主語+目的語+述語)と同じことも説得力がありました。
一方、アイヌ語説のポイントは、縄文時代から使われてきた言語であること、魂(タマ)など重要な基本単語がアイヌ語由来であること等で、多くの学者が支持している説になっています。
このほか、発音は万葉仮名と同じ読み方であるが、その万葉仮名の読み方はマレー語と同じであることを拙ブログでは指摘してきました。
万葉仮名のルーツは、百済(くだら)ですが、当時、百済には稲作民族のマレー系が多く、そのマレー語の読み方の万葉仮名を、継体王(在位:507-531年)時代に百済から日本は導入したことになります。詳しくは「万葉仮名とマレー語発音の一致」を参照願います。
こうした日本語のルーツ論争ですが、天皇家のルーツがアイヌ系であることから検討しますと、次のように考えるのが妥当と思われます。
まず、現天皇家のルーツはアイヌ系の継体王(在位:507-531年)に始まることはDNA研究(Y染色体ハプログループ分類)の結果からほぼ確実です。
彼以前の王家は、朝鮮半島由来のツングース系であったこともほぼ確実と思われます。すなわち、継体王以前は朝鮮半島由来のツングース系言語が朝廷で使われていたが、アイヌ系の継体王時代からはアイヌ語が使われるようになったことになります。
もともと、アイヌ系は日本人の多数派です。DNA研究(Y染色体ハプログループ分類)によれば、現在は、約35%がアイヌ系と推察されています。また、縄文時代から居た人々として、アイヌ系が35%、マレー系Aが20%、ツングース系5%、その他10%があったと思われます。合計して70%が縄文由来で、これらの人びとは共通語としてアイヌ語を使っていた可能性があります。
一方、弥生時代に来た弥生人というのは、ツングース系20%、マレー系B10%です。詳しくは「最近のY染色体DNA情報と従来知見の修正」および「海洋系と稲作系のマレー系が別々に渡来してきた」を参照願います。
すなわち、継体王の時代、縄文系70%、弥生系30%で、縄文由来のアイヌ語が多数派であったと推察されます。そして、さらには、アイヌ系継体王が大王になり、朝廷で使われる言語はアイヌ系言語となり、アイヌ系言語は共通言語になってきました。
以上の結果、日本語=朝鮮語由来説はほぼ完ぺきに否定されたと思われます。
まとめますと、継体王時代、多数派のアイヌ系言語が朝廷用語として使われるようになり、アイヌ系言語が全国的に使われるようになり、アイヌ語が日本語となったと結論されます。
そして、日本語=日本人となり、日本人のアイデンテイは古墳時代末期(6世紀)の継体王時代から育まれてきたと結論されます。
関連し、日本語確立の経過を上トップ図に示しました。

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