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アイヌ系天皇と日本書紀の関係愚考

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レインボー

書籍「古事記・日本書紀の研究」


アイヌ系天皇と日本書紀の関係愚考(天皇家のルーツと日本文化)

DNA研究(Y染色体ハプログループ分類)の結果、現天皇家はアイヌ系であること、このため、日本語のルーツはアイヌ系、日本人の思考様式や宗教もアイヌ系になったことを拙ブログでは検討してきました。

一方、最近の著作物は、この重要な情報に言及していないこと、すなわち無視していることも検討してきました。

今回は、「アイヌ系天皇と日本書紀の関係」について愚考します。

日本の正史と言われる日本書紀ですが、それは、万世一系の偉大な天皇家を主題にした創作であることが多くの研究者によって指摘されています。

拙ブログでも創作であることを「歴史的事実で日本書紀に書かれていないこと」で指摘しましたが、その指摘では「アイヌ系天皇」との関係の視点が弱かった感じがしています。言い換えますと、アイヌ系天皇だから、そのような創作品となったことが指摘できれば、日本書紀の理解も進むのではないかと思われます。

そこで、日本書紀の内容ですが、Wikipedia情報の他、「「古事記」「日本書紀」の解明」(赤城毅彦 2006年)を参考にしました(上記写真参照)。

その中身ですが、上記著書によれば、天武天皇は日本書紀作成の発起人ですが、壬申の乱(672年)で現天皇(弘文天皇)を殺害し、天皇になったことを和らげることに力点があったとあります。それは、指摘のとおりと思われますが、さらに、万世一系の偉大な天皇の日本史という狙いもあったことは内容のとおりです。

次に、本題の「アイヌ系天皇と日本書紀の関係」ですが、重要なこととして次の2点が挙げられます。

1. 縄文時代から弥生時代になったこと、すなわち水田稲作の発展の視点が日本書紀は弱い。
2. 巨大古墳建造に多大な労力をかけたことに日本書紀は言及していない。


まず、1の弥生時代のことです。大陸から弥生人が来て、水田稲作を始めて豊かな国になったことは遺跡物から見て明らかです。しかし、日本書紀は曖昧です。日本書紀から垣間見えることは、その豊かな国を作ったオオクニヌシ(出雲の大黒様)から豊かな国を譲り受けたことが神話として描かれているだけです。

オオクニヌシについて詳しくは「出雲の国譲り神話と出雲大社の関係愚考」を参照願います。

このことは、現天皇家は弥生時代の水田稲作に直接は関与していないこと、すなわち、現天皇家は大陸(朝鮮半島)由来ないことを自ら述べていることになります。

次に、2の古墳時代ですが、古墳時代、ヤマト王朝は多数の巨大な古墳建造を行いました。因みに、200m以上の古墳建造には100万人以上の動員があったことが推定されています。世界遺産となった仁徳天皇陵は400m以上ですが、これには600万人以上の動員があったと推定されます。

巨大古墳建造について、詳しくは「世界最大の大仙陵古墳建造の経過愚考」を参照願います。

このような大規模事業について、日本書紀には記述がありません。そして、それぞれの巨大古墳について天皇陵として位置付けしていますが、建造時期などは矛盾だらけです。

これらのことから推察しますと、現天皇家はアイヌ系であり、支配された側であり、このため、古墳建造については日本書紀には書けないことだったことになります。

以上ことをまとめますと、日本の古代には、水田稲作で豊かになり人口が増え、その結果、新王朝が造られ、巨大古墳が建造されたことが明らかですが、日本書紀には、こうした重要な歴史経過は描かれておりません。

それは、日本書紀を創った現天皇家は、それらを作った王朝を滅ぼしたアイヌ系で、それらを否定した歴史書を創ったためと理解できます。このため、縄文時代や弥生時代や古墳時代の歴史的遺物と無縁な創作物となってしまったと思われます。


拙ブログでは、日本書紀について、紫式部が否定的だったことを紹介したことがありますが、以上のことから想像しますと、平安時代(10世紀)において紫式部にはそれが見えたのだと推察されます。詳しくは「紫式部も日本書紀を信頼していなかった」を参照願います。

次回は、日本書紀は創作ですが、なぜ、それが重視され、日本の正史と思われるようになったのかについて検討します。


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レインボー
Posted byレインボー

Comments 2

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motomasaong
納得です。

 アマテラスとスサノオは姉と弟だという事になっています。
 古事記では、スサノオが大国主を娘婿として受け入れ軍事力の象徴である武器を渡したと記載されています。一方ではスサノオの6代目の孫が大国主だという記述もあります。
 いくら神話であり創作であったとしても、あまりにも矛盾しています。
 さらにおかしいのは、スサノオの娘婿か6代目の孫である大国主が、アマテラスに国を譲ったとされている点です。
 大国主がスサノオの娘婿であるならば、何故、年長の叔母であるアマテラスに国を譲ったのか? また、もし大国主がスサノオの6代目の孫であるなら、既に死亡して時間も経っているアマテラスに国を譲らなければならなくなったのか? どちらも矛盾です。

 この矛盾を巧妙にごまかすために、アマテラスは高天原というあの世から使者を遣わし、武力闘争の果てに大国主も死んで冥界の王になったと取ってつけたような事が記録されています。
 これは弟セツのクーデターにより殺害され、死体を8つに切り刻まれたオシリス王が冥界の王になったとされているのと似ています。大国主も殺害されていますから、死んだ後は冥界の王だと祭り上げる事で怨念を沈めようとしたのでしょう。
 本来、大国主がアマテラスの血筋であるなら、国譲りなど必要なかったはずです。何故、こんな奇妙な神話が記載されているかと言えば、ツングース系であったスサノオ、アマテラスが日本に訪れ君臨し、大国主が稲作その他の技術で強大な権力を得て支配地を豊かにして巨石文明を構築したが、それをクーデターで殺害して権力を奪ったのがアイヌ系の継体王であったからというレインボーさんの学説は、歴史的事実と歴史改ざんの理由を極めて合理的に説明する蓋然性の高い物です。
 本来、不当にツングース系の稲作を中心とする豊かさと文化と権力を奪い取ったアイヌ系継体王ですが、自分を正当化するために、ツングース系の先祖であるアマテラス直々の命令により、ツングース系の子孫である当時の最高権力者の象徴、大国主の権力を、アイヌ系である継体王に譲れと「神の命令」が下った事にしたのでしょう。
 ただ、興味深い事に、大国主がスサノオの子孫か娘婿だとは書かれていますが、スサノオは高天原から罪を犯して追放された人間ですから、正当な天上界、神の権威はアマテラスにあり、スサノオにはない事になります。
 本来はツングース系であるアマテラスの血族でありながら、伯母のアマテラスから国譲りを命じられたとすることにより、実際の地上の王であったツングース系のスサノオに由来する王権を、人間を超えた神であるアマテラスからアイヌ系の継体王に移譲することにしておけば、確かにアマテラスの直系の子孫ではない大国主の権力を武力で殺害して排除する事が正当化可能だと、当時の天武天皇が考えた事になります。
 日本はかつて、天皇を現人神と考え、神の権威があるから侵略戦争でも虐殺でも正当化出来ると考え実行しました。レインボーさんの学説によれば、この発想が、実はアマテラスと言う実際には実在しない天上界の神の権威があれば、現実の王であった権力者をクーデターで殺害して権力を奪っても正当化されるという歴史的な血なまぐさい事実にさかのぼれる事になります。
 第二次世界大戦当時の日本の侵略戦争を正当化したのが、ツングースからアイヌへの武力闘争、クーデターによる権力の奪取の正当化に利用された同じアマテラス神話であったとは驚愕の事実です。
 是非、こうした日本的な発想、アマテラスと言う存在していない神の絶対化によって日本の歴史が第二次大戦にまで受け継がれ、たった今でも天皇の先祖がアマテラスだと主張して、右翼系の独裁支配の正当化に利用されているというおぞましい事実に直結していると言う日本の特異な、そして時代遅れな政治支配の礎石になっているという状況を書籍にして公表なさってください。
 なお、大国主の神話には因幡の白兎に見られるように、罪を犯したことは問題だが、事の是非を教え諭した後には、罪を犯した犯罪者である白兎にすら情けを掛けてただれた皮膚を治してやると言う、日本の他の神々には誰もいない慈悲深い人物であったと述べられています。
 アイヌにとっては敵であるツングース系であるにも拘わらず、これほど一人の人間としてその人格を褒めたたえているのですから、おそらく大国主のモデルとなった人物は、兄弟間の権力闘争の苦しみをかいくぐり、辛酸をなめた果てに王となった極めて慈悲深い人格者だったのでしょう。
 古事記の登場人物の中で、大国主は慈悲の神として、日本武尊は戦争を強いられた悲劇の若者の代弁者として異彩を放っています。

  • 2022/05/20 (Fri) 15:25
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レインボー
レインボー
Re: motomasaong様、感謝

motomasaong 様
貴重なコメント、ありがとうございます。

ご指摘の「古事記の登場人物の中で、大国主は慈悲の神として、日本武尊は戦争を強いられた悲劇の若者の代弁者として異彩を放っています。」ですが、納得です。

  • 2022/05/21 (Sat) 07:25
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