関西人のDNAとルーツ(日本人のルーツ)

よく、日本人と韓国人は似ていると言われます。戦前は日韓(日朝)同祖論などもありました。今回は、前回紹介のY染色体ハプログループでみるとどうなるのかについて、関東日本人(関東人)、関西日本人(関西人)、韓国人を比較し、愚考します。
前回、関東人と関西人のアイヌ系の割合が異なることを、Nonaka(2007)の報告で紹介しました。今回は、その報告にKim(2011)の韓国情報を合わせて、関東人、関西人、韓国人のY染色体ハプログループを比較してみました。
まず報告データーを整理しますと上の表のとおりです。また、図に示しますと下記のようになりました。

このデーターから、関西人は、関東人と韓国人の中間になっていることが分かります。例えば、モンゴル系(ハプログループ C)の割合ですが、韓国は13%、関西人は7%、関東人は4%です。一方、アイヌ系(ハプログループ D)の割合ですが、韓国は3%、関西人は25%、関東人は48%です。すなわち、関西人というのは、関東人と韓国人の混合集団であると判断されます。
このことは地理的環境から見れば当然のことです。関西日本には、もともとアイヌ系が住んでいたが、そこに韓国系(ツングース系)の人たちが移住してきたため、アイヌ系の割合が少なくなったことになります。そして、一方、関東日本では、その韓国系の移住が少なかったと推察できます。これらの関係を下図に示しました。

興味深いことは、いずれの場所にもマレー系の割合が高いことです。このことは、マレー系の人たちが、韓国にも日本にも古くから居たことを意味しますが、マレー系の人たちの移住については後ほど愚考して行く予定です。


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